【四国初】徳島県三好市の「西祖谷の神代踊」がユネスコ無形文化遺産に登録されました

| SHIKOQUE編集部
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祖谷のかずら橋(国指定重要有形民俗文化財)、落合集落(国選定重要伝統的建造物群保存地区)など、近年海外の観光客からも注目されている祖谷ですが、また新たな秘境の魅力が世界でクローズアップされています。


1100年以上受け継がれてきた秘境に伝わる伝統の祭り

11月30日に開催された「第17回無形文化遺産保護条約政府間委員会」において、徳島県三好市西祖谷山村に伝わる「神代踊」などを含む、各地で伝承されてきた民俗芸能「風流踊(ふりゅうおどり)」が、ユネスコ無形文化遺産代表一覧表に記載(登録)されることが決定しました。文化財のユネスコ無形文化遺産登録は、県内でも今回が初めてとなります。

「風流踊」について
民俗芸能のジャンル「風流」に該当する、国指定重要無形民俗文化財41件で構成されています。
四国内では「西祖谷の神代踊」の他、香川県「綾子踊」(まんのう町)、「滝宮の念仏踊」(綾川町)があります。

「西祖谷の神代踊」について

神代踊という名称は古くは笠踊り、太鼓踊りと呼ばれており、1922年(大正21年)の皇太子(のちの昭和天皇)の訪村に際してつけられたものです。

起源は諸説ありますが、仁和4年(888年)に菅原道真が讃岐守として在任時に、大干ばつにあたって苦しむ農民のために雨乞いの祈願を行い、各種の踊りを催し雨が降ったと言われ、その一部が伝えられて今日の神代踊の始まりとなったと考えられています。

西祖谷神代踊保存会 会長小野寺 武夫氏インタビュー
伝統を受け継ぎ、文化財を守るべく活動を続けている西祖谷神代踊保存会会長の小野寺さん。
「昔は地域で踊り手が決まっていたが、西祖谷も過疎化が進み、保存と伝承が課題です。現在は地元の小学校で授業の一環として踊りを教え、今年の奉納では子供達も含めて30人近くが踊りました。今回の無形文化遺産登録は子供達や若い世代にとっても大いに励みになることでしょう。」

徳島県三好市の観光に関する問い合わせ先
三好市観光協会
電話:0883-76-0877
https://miyoshi-tourism.jp/


2023年も8月11日に奉納予定の神代踊。山深い濃い緑の中、鉦、太鼓、そして歌が響き渡り、色鮮やかな花笠や衣装をまとった踊り手が舞う様子は圧巻です。
秘境に伝わる貴重な舞を見に、徳島県三好市に訪れてみませんか。

2022.12.23 / 三好市観光協会
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