- 今回の紹介者
- 職業／旅館マネージャー
Bartholomeus Greb
グレブ バルトロメウス
1980 年ポーランド生まれ。9歳のときにドイツへ移住。2005 年フライブルク大学経済学部在学中に姉妹都市の松山市・愛媛大学へ 1 年間留学。 日本の歴史や文化に魅力を感じ 2009 年来日。現在は 2012 年に再生した 宇和島市の木屋旅館でマネージャーとして働きながら多言語を話せる背景を活かし異文化への理解からインターナショナルコミュニケーションコンサルタント、宇和島市インバウンドアドバイザー、内閣府クールジャパンアンバサダーなど国内外の民と公など様々な分野で活動している。
■ 木屋旅館 [ 公式サイト ]
お勧めしたいスポットがたくさんありすぎてここに挙げ始めるときりがないのですが、宇和島の場合は和霊神社や天赦園などは有名ですし、それからぜひお勧めしたいのが多賀神社です。とてもユニークなところで世界の貴重な性文化財が展示してあるんですが、展示物が多すぎるほどで少しでも東京や海外で展示できれば見たい人は世界中にたくさんいると思います。香川では直島はアートの島としてお勧めですし、高知の「ひろめ市場」では好きな物を食べて近くの人と何気ない会話で盛り上がれる、まさに旅行には最適だと思います。「牧野植物園」もとても綺麗ですよね。美しい景観でいうと徳島の祖谷渓谷にはアレッ クス・カー氏が監修した「ちいおり」という古民家宿があり、日本の素晴らしさが凝縮されていて非常に素晴らしいです。
山は石鎚山が綺麗ですね。季節によって見える景色が変わるのも見応えがあります。地元だと愛南町の石垣の里よりもっと奥に進むと高茂岬というところがあります。遠くまで見渡すことができて、自然の力と大きさを感じる場所です。ミニバージョンの風景では宇和島市の尻割山からの景色も綺麗でオススメです。丸山公園から二時間ほどのハイキングでたどり着きます。地元の人は知ってるけど観光客はほとんど知らないと思います。あとは今治の亀老山展望公園は建築家の隈研吾さんによって設計されたもので、そこから見渡すことのできる来島海峡は見ごたえがあります。
宇和島市内から車で30分ほど行くと、海沿いに「いかだ屋」という1日昼、夜に1組ずつ限定(5名~)の魚介料理のお店があります。宇和島の美味しい料理を味わいたい時、新鮮な魚介やじゃこ天、とにかく手作りのものが全部美味しくて大満足です。味だけじゃなく、オーナーさんも優しくて、すごくいい経験になります。正直オススメしたくないほどです!香川でいうと「一鶴」、高知だと「ひろめ市場」はお客さんにもよくお勧めしています。高知はやっぱりたたきが美味しいし、四万十川で捕れる手長海老は見た目もすごくインパクトがあります。
僕は吉田の太刀魚巻きですね。最近は宇和島の料理店でも見るようになりましたが、元祖を作ったのは吉田町の河合さんという方で、今は娘さんが2代目としてやられています。それと宇和島の人はやっぱりじゃこ天ですね。人それぞれオススメのじゃこ天が分かれるのも面白いところです。朝早くに行くと揚げたてが食べられるし、木屋旅館からすぐそばの野中かまぼこは作っているところも外から見ることができます。津島に行くと白魚の踊り食いはとてもインパクトがあります。宇和島出身の方で遠方に住んでいる方からよく聞くのは宇和島の麦味噌が恋しいという話です。今治では鶏皮が有名で美味しいですね。せんざんきという今治特有の鶏の唐揚げもオススメです。
宇和津町の金剛山 大隆寺です。地元の人からは金剛山と呼ばれていて何百年という歴史を感じる場所ですごくパワーをもらえます。まるで別世界にきたような感覚になりますね。雨の日に行くことをぜひお勧めします!あとは滑床渓谷も有名ですし薬師谷渓谷も外せません。薬師谷にも滑床と同じ名前の雪輪の滝という滝があります。滑床渓谷はまるでもののけ姫の世界に入り込んだ気分になれます。三間町の清良神社もすごく綺麗なところです。戦国時代の武将、土居清良が祀られています。あとは宇和島の赤松遊園地ですね!超マイナースポットですが、そこにあった仮面ライダーの乗り物も海の上のブランコも数年前に撤去されてしまいました。これからどんな風に変わって行くのか注目したいですね。釣りに行くと楽しめるスポットです。
もちろん四国遍路はユニークでソウルの旅になると思います。昔、九州の人は海を渡って八幡浜からお遍路をスタートしていたことから、八幡浜には霊場はないですが古くから遍路道として、かつて多くの人に利用された道がありハイキングコースとして楽しめます。江戸時代からある吉田町と三間町の間の十本松峠も最近登りやすく整備され、道中では吉田藩刑場跡を見ることができます。こんな風に四国には小さいながらにユニークな場所がたくさんあり、観光客がまだそこまで多くないことでゆっくりとアットホームな空気を感じることができます。日本の哲学的な部分に触れるにはとてもいい旅ができること、都会とは違った楽しみ方ができることが四国ならではですね。
一言で言うと四国は探検、まさにエクスプロアです。面白いスポットがたくさんあるので、地元の方と話したり美味しい食べ物やオススメの場所を見つけながらアドベンチャーのような経験をするには四国は本当に向いていると思います。 歴史や文化に触れながら一人一人の旅が違うものになればいいですね。
