- 今回の紹介者
- 職業/半田そうめん製造
岡部 洋史
Hirofumi Okabe
株式会社オカベ代表取締役。先代の編み物工場、うどん店を経て、そうめんの製造を始めたのは1998年から。天保から続く徳島伝統の半田そうめんの製造会社としては比較的新しい会社だからこそ味にも素材にもとことんこだわり、その美味しさはリピート購入するファンの多さが物語っている。SNSでもオカベの麺の魅力を積極的に発信するなど、会社の成長と共に増えた若い従業員のエネルギーと、その人たちを引き上げるベテラン従業員の技や仕事に対する実直な姿勢を、そうめん生地さながらに絶妙に練り上げているのが岡部社長。自ら製造現場に立つ社長の柔和な笑顔には、半田そうめん作りへの情熱と、食べる人の口福、共に働く人たちへの想いが秘められている。趣味は登山と温泉でゆっくりすること。
■ 半田オカベの麺 [ 公式サイト ]
■ 半田オカベの麺 [ Instagram ] [ Twitter ] [ YouTube ]
*インタビューには、Uターンされ、現在(株)オカベの広報を担っている西岡様にもお答えいただきました。
<西岡さん>毎日見ていても、吉野川沿いにあるオカベの本社から見える景色は、四季の移り変わりが感じられて本当にきれいだと思います。地元にいた頃は見慣れた景色でしたが、東京での生活を経験してから、改めてこの景色は当たり前ではないんだなと気付きました。会社から少し行ったところに流れている穴吹川もきれいですよ。
<岡部社長>景色ではないですが、吉野川を挟んで社屋の対岸にある伊射奈美神社を掃除していた時に、2日続けて白い蛇を見たことがあるんです。それも単に白いのではなくきれいな真珠色で。普段なら蛇を見ると驚きますが、この時はただただ見とれてしまいました。
美馬市の和ぁさんにはよく行きます。セルフのおうどん屋さんで、いつ行ってもお客さんがいっぱいで美味しいです。国産小麦を使った固めの麺で、噛めば噛むほど麺の味を感じられます。
引き込みうどんです。朝、八の字にかけたそうめん生地がお昼頃には熟成しているので、手でぎゅーっとうどんくらいの太さに延ばしてから程よい長さで切るんです。手延べにすると麺の組織が螺旋状になって食感が変わるので、釜揚げにすると美味しいです。華やかさはないけれど作りたての美味しさは格別です。昔は、お客さんが来た時によく作っていました。
三好市の中津山です。こんな山頂に!?というような場所に池と龍神様を祀った祠があって、下界とは空気の流れが違う気がします。あまり知られていない山なので人と会うこともほぼなくとても落ち着けて、よしまた頑張ろうと思えるんです。多い時は毎週登ることもあります。
見渡す限りの山々と、お遍路文化でしょうか。人と人との繋がりは四国ならではだと思います。わたくし達が商品を送る際にも、初めて買っていただいた方には一番札所、二回目の方には二番札所、というような形で、八十八ケ所巡りをしたような気分になっていただければという想いを込めて、ひとつひとつのお寺を紹介したリーフレットを添えさせていただいています。
<岡部社長>美味しいものを食べて、きれいな景色を見て、色々なことをめいっぱい味わってください。来られた方には、「よう来てくれました!ありがとうございます!」とお伝えしたいです。
<西岡さん>地域によって、そこにしかない魅力がたくさんあると思うので、気張らず思うままに楽しんでいただけるといいなと思います。