チームラボの作品の中で食す日本料理「百年海」。100年後まで海面が上昇し続ける空間で、未利用魚を100%使用し、美しく豊かな海の持続性を模索する。
徳島市万代町にて、「100年後も美しい海を」をコンセプトとした、チームラボの作品の中で食事をする日本料理「百年海」が、2022年夏にプレオープンし、23年6月9日にグランドオープンします。
魚介は、未利用の鳴門の天然魚を100%、肉は、猪肉や鹿肉など害獣駆除対象の徳島南部のジビエを100%使った日本料理を、100年後まで海面が上昇し続ける海を描き続ける《百年海図巻[上映時間:100年] 》の作品の中で食事をします。100年後も美しい海を想い、模索し、実践する場所にしたいと考えています。
<百年海の思い>
100年後も美しい海を
いま、先進国の寿命は1日5時間というスピードで延び続けていて、もうすぐ平均年齢は100歳を越えると言われています。つまり、今の子供たちは、100年後の海と生きていくことになります。
ここでは、美しく豊かな海の持続性を考え、地元である鳴門の天然の未利用魚を100%使い、自然との共生に向き合っていきます。
世界一大きい渦潮を生む鳴門海峡から、その日の朝に採れた新鮮な天然魚を運んでもらっているため、とても美味しく、非常に健康的な魚です。
未利用魚とは、傷がついてしまったり、形が悪かったり、もしくは、あまり知られていないという理由で市場で値がつかなく、捨てられてしまう魚です。日本では総水揚げ量の30%〜40%近くが捨てられているとも言われています。しかし、そのような魚でも、料理が難しいだけで、味はすばらしいものがたくさんあります。ここで使う魚は、鳴門一の網元山仁がそのような魚から厳選し、運んでもらっています。
野菜も、形がよくなかったり、傷がついていたりすると、捨てられてしまう野菜があります。一番おいしい旬の時期だからこそ、多く出てしまうそのような野菜を、近隣の農家さんから届けてもらっています。
そして、そのような食材を、老舗日本料理店なだ万で修行を積んだ料理長有川海渡が、創造的で美味しい料理に創り上げます。
<料理>
*料理は、季節や仕入れにより、内容や品数が変わります。
<アート>
チームラボが2009年に発表した《百年海図巻[上映時間:100年] 》は、上映時間が100年の映像作品です。
WWF(世界自然保護基金)が2009年9月に「今世紀末までに地球の海面は最大120cm上昇する」という予測を発表しました。この作品は、その予測に基づき2110年までの100年間、海面が刻々と少しずつ上がっていきます。作品に囲まれたこの空間の海面も、100年間かけて、刻々と少しづつ上がっていきます。
2009年に生まれたこの作品は、生まれた瞬間から現実の海とパラレルな世界になっています。100年後、私たちがこの作品を見たとき、現実の海は、どんな様子なのか。私たちが予想するよりも凄惨な海なのか、穏やかな海なのか。作品の海はその時がくるまで上昇し続けます。
<料理長>
有川海渡
老舗日本料理店「なだ万」で天ぷら職人の故松井雅夫氏に師事、
その後フランスへと渡り、在仏日本国大使館公邸料理人として経験を積む。
1986年:東京生まれ
2002年:地元の寿司屋にて料理の道に入る
2005年:東京なだ万入社 天婦羅職人として、故松井雅夫に師事
2011年:在仏日本大使館公邸料理人として渡仏 シェフ就任(約5年間)
2016年:徳島 あかりカフェシェフ就任
2018年:東京 新宿綱八
2022年:徳島 百年海シェフ就任
百年海
徳島県徳島市万代町5丁目7−1
営業日:
Lunch 金〜水
Dinner 金、土 ※予約制
営業時間:
Lunch 11:00-15:00(L.O.14:30)
Dinner 17:00-22:00(L.O.20:00)※予約制
定休日: 毎週木曜日
ハイライト動画: https://youtu.be/VRTseibTVmw
展示ページ: https://www.teamlab.art/jp/e/100yearssea/
店舗設計:チームラボアーキテクツ